秋田駅前フォンテAKITAの4階にあります調剤薬局、
かんなり堂薬局と申します。

秋田駅周辺の医院はもちろん、
秋田大学医学部附属病院、市立秋田総合病院、秋田県立脳血管研究センターなどをはじめ、
全国どちらの病院の処方箋でも承っております。

事前に処方箋をFAXしていただけると、お薬をスムーズにお渡しできます。
お買い物の合間に、バスや汽車の待ち時間に、ぜひご利用ください。

また、お薬相談や健康相談にも応じておりますので、
気軽にお立ち寄りください。

営業時間  9:30~18:30
定休日    日曜・祝日

2014年10月

知らなくてもいいこともある。

 先日、薬剤師会主催の県民公開講座に行ってきました。
講師は、新見正則先生。


わたしは、漢方の勉強をしようと いろいろな本を読んでいましたが、
漢方の本というのは、理屈を突き詰めすぎて、
「結局良くわからない!」
という本が大半です。
そんな中、新見先生の著書である漢方の本は、ざっくり噛み砕かれ、
とても腑に落ちるものでした。


何かを勉強するとき、(大学の授業もでしたが)、
各論から少しずつ入って行く、というのは、
的を得ているようでいて、実は効率が悪い。

最初に、全体論をざっくり見てから各論に入ったほうが、とても理解しやすいのです。

新聞やニュースの手法では、
最初の見出しに結論を持ってくる。それから徐々に説明していく。
起承転結の逆になっているのですが、
最初を見ただけで、大体の事が理解できる。
細かく知りたい場合は、その先を読み進めればいい訳で。。。
それと、同じです。

と、
話しが脱線しましたが、 
漢方の理解の入り口が見つけることが出来たのが新見先生の本でした。
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この方。
見たことある方もいらっしゃいますよね?

最近、林先生の番組に何度か出演していた先生です。


さて本題。
(前振りが長くなりましたが)

新見先生のお話の中で、
「因果ではなく、相関を求める」
というお話がありました。

これについて、私なりに思うところが少しありましたので。


簡単に言うとこれは、
いろいろな理屈よりも、実際にやってみた結果があればいいのでは?という事。

例えば、
いまどき、自動車と言えば、オートマに乗ってる方が多いと思います。
マニュアルに比べて、操作が簡単ですよね。
わたしは、自動車整備士の資格も持っているので、どちらの構造ももちろん知っていますが、
構造や動く理屈は、マニュアルよりオートマの方が複雑で、繊細なんです。

でも、
「オートマは運転が楽だけど、構造の仕組みが理解出来ないから、乗るのよそうかな」
と考える人は、ほとんどいないと思います。
そんな構造やしくみ(因果)まで考えて運転する必要は全くなくて、
オートマ=楽、という理由(相関)でオートマに乗る。

そういう事です。

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最近は、気軽にネットで調べられるので、
自分のお薬の事を良く調べてる方がいらっしゃいます。

そして、
「この○○というお薬は、◆◆系ですよね。だったら△△という副作用がありますよね。なんでこのお薬なんだ・・・」
と、こーなる訳です。

ぶっちゃけ、そういわれても、
「そう書いてる本もありますよね」
というくらいしかお答え出来ません。
(そこまで調べて、医師の判断に文句を言うんなら、最初っから病院に来なきゃいいのに
と心の中では思っています)

とはいえ、
「お薬に副作用はつきもの」、というイメージは患者さんにとっては深刻で、
服薬に不安を感じる気持ちも分かります。

ただ、「副作用はつきもの」というのは、ちょっと言い過ぎでは、と思いますし、
それが、「お薬を飲みたくない理由」だとしたら、少し考えてみていただきたいと思います。


ここでもう一つたとえ話を。

なんだか具合が悪くて病院に行きます。
医師に診断してもらい、治療目標と治療の方針を決めます。
この治療目標を、仮に東京にしましょう。

医師は、いろいろ調べた結果、東京に行くのがいい、と決めました。
移動手段は、今回は「こまち」で行きますか、と。

そんな内容が書かれた処方せんを私たち薬剤師は受け取ります。
で、こまちの切符を、乗り方、時間などを説明しながらお渡しします。

患者さん自身ではどこへ向かえばいいか分からないから、病院へ行って相談し、
目的地へ自力で歩いていくのが困難だから、医師に勧められた交通手段の切符を、薬局でもらう訳です。



そこで、前述の様な方がいらっしゃいます。
「こまちって、E6系ですよね。あれって、N700系に比べて小さいし、○月×日に、脱線事故があったじゃないですか。怖くて乗りたくありません。それに、東京行きでしょ、どっちかと言えば、大阪に行ったほうがいいんじゃないかと思うし、うんたらかんたら・・・」
いろいろネガティブな情報(副作用)を並べ、乗りたくないという。
でも、どこかには行きたい(治りたい)
でも、自分ではどうにかしようとはしない。

もちろん、
こまちに乗ることだけが手段ではないですよね。
なので私たちも、無理くりこまちに乗せる!という訳でもありません。
電車が苦手だ、というのであれば、飛行機のルートを考えてみたりもする訳です。

そういった対応もせず、ひたすら理屈を探して乗りたくないの一点張り。

目的地が近ければいいですよ。
地図を見ながら歩いてでも自転車ででも行けばいい。
つまり、軽い症状で、生活習慣の見直しで治療していく場合などはこのパターンです。

しかし、
目的地が何百キロも先にある以上、
乗らないし歩かないのなら、
一生掛かっても目的地には着くはずはありません。

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副作用の無いお薬はありません。
効き目がある、という事は、必ず何らかの副作用があります。
そもそも、効果と副作用というのは表裏一体。

同じお薬でも、
アレルギーのお薬として使えば、眠気は副作用ですし、
睡眠薬として用いれば、眠気は効果(主作用)です。

そんな中で、
「これはやばい」という副作用も、もちろんあります。
でも、その確率は、ごくごく稀なものです。

お薬を開発し、臨床に用いられるまでには様々なテストが行われ、
重篤な副作用が頻繁に出るようなお薬は、最初から発売されないのです。



日本では、鉄道の事故はとても少ないですが、ごく稀にはあります。
だからと言って、
「列車に事故は付き物」
というイメージはほぼありませんし、
そのことを恐れて、鉄道を使わずに何百キロも歩く方はあまりいないと思います。

更に言えば、
死亡事故がかなりの件数ある自動車だって、
ほとんどの方は意識せずに利用してるのではないでしょうか?

もちろん、事故に遭ってしまった方、重篤な副作用が発症してしまった方にとっては、
どんなに稀とはいえ、本人的には100%の確率です。

なので、
日々、安全の為、線路や道路を点検整備してる方もいれば、
我々のように、副作用を事前に察知し、回避するために目を光らせてる医師、薬剤師もいる訳です。



お薬を飲まないで、自力で歩いていくのは、もちろん手段の一つです。
でもそれが、
余計な情報に踊らされて選んだ道だとしたら、私は待ったを掛けたいと思います。



東京に行く→良くなる
=お薬を飲む→治る

という、「相関」をまずは信じてみては。

因果の部分は、専門家がしっかり見ておりますので。


<おまけ>
「やってみたら効果が出た」
といって出来たお薬、すなわち、
何故効くか、解明されていないお薬は山ほどあります。

ネットなどで、もっともらしく語られてるのは、
そんなお薬の、取って付けたような後付理由だったりします。
そんなものに、一喜一憂してどうするのでしょう?

副作用についてなら、
「あの人がなったから自分もなる」
と思うのに、
本来の効果なら、副作用よりも何千倍も何万倍も実例があるのに、
なんで
「私も効く」
と思えないのでしょう。

お薬を、味方にするのも敵にするのも、あなたの考え方ひとつなのです。






 

ひみつ

好評の「かんなり堂文庫」です。

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「パンダ銭湯」

お薬を待っている間に、パンダの秘密が分かってしまいます。
「うそっ!」
「そうだったの!」
「ショック!」

・・・・。

心してご覧ください。 
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